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振り込め詐欺にご用心 || わかっていても騙される?

こんなにもある「振り込め詐欺」の手口

電話犯罪

こんにちは、防犯専門ブランドのarcana《アルカナ》情報局です。

このサイトでは防犯の第一人者である日本防犯学校 学長の梅本正行先生から学んだ「今日からできる命と財産の守り方」をお伝えしていきます。

 

連日、ニュースなどの報道で耳にする振り込め詐欺などの特殊詐欺ですが、「自分には関係がない」「知らない人に振り込むわけがない」「誰が騙されるの?」などと思っている人ほど詐欺師に狙われるとパニックになり振り込んでしまうというパターンがほとんどです。

 

そこで多様化する振り込め詐欺の手口を知り、いざという時のために普段から対策を立てておく必要があります。それではどのような被害実態があるのか、どのようにして財産を奪い取られるのかを見ていくことにしましょう。

 

女性の被害が全体の80%?

振り込め詐欺とは、電話を利用して親族、警察官、弁護士、役所の職員などを装い、交通事故の示談金や還付金の返還などさまざまな名目で、現金を口座に振り込ませてお金を騙し取る詐欺のことです。

 

要求してくる金額は数十万から数百万円で、なかには数千万円単位に及ぶケースもあります。その手口は後ほど述べるとして、まずはどのような人が狙われやすいのかを確認しておきましょう。

 

古いタイプのいわゆるオレオレ詐欺では、主にお年寄りがターゲットとされていましたが、警察庁のまとめでは、被害者で最も多いのが50代女性で全体の約30%を占めます。次いで60代女性で約16%、40代女性で約15%となっており、被害者の約80%が女性ということになります。

 

では、なぜ女性ばかりが被害に遭うのか、実はこれまでの犯行の特性からその理由を窺い知ることが出来ます。

 

自宅に電話がかかってくる時間帯は、午前10時から午後2時の間が最も多いです。この時間帯に自宅にいるのは、夫やこどもを会社や学校に送り出した女性ひとりという場合が少なくないからです。それを知っていてあえてこの時間帯に電話をかけてくるのです。

 

女性ひとりが自宅にいて「息子さんが交通事故を・・・」と警察の名乗る者から言われれば、動揺して頭が正常に働かなくなるのも当然と言えるかもしれません。

 

さらに銀行の窓口が午後3時に閉まることも念頭に置かれており、電話口で「今日中に〇〇の口座にお金を振り込んでください」と説明し、仕事中の夫に相談するなどの余裕や考える時間を与えないこともポイントです。

 

巧妙に演出された振り込め詐欺劇場

多様な手口に発展している振り込め詐欺は、こちらが想像もできないようなストーリーで、さまざまな人物を装って犯行におよびます。

 

電話帳などで調べて自宅に電話をかけてくる場合もあれば、あなたのスマホに直接電話がかかってくることもあります。最近はその手口が非常に巧妙になっていますが、最終的には「お金を振り込ませる」のが目的であることには変わりません。

 

具体的な手口をご紹介しながら、対処法を併せて解説していきましょう。

 

・子供や孫など身内を装う手口

電話口で「オレだよ、オレ」「もしもし、ワタシ」と語り、子供や孫など身内の人物を装ってお金を騙し取るパターンです。すでに一般的になっていますが、いまだにその被害は続いています。お金を要求する口実は複数あります。

 

「交通事故にあって、示談金が必要」

「借金の取り立てに追われてて、すぐにお金が必要」

「彼女が妊娠して、中絶費用が必要」

などと偽ることが多いです。

 

なかでも一番多いのが「交通事故の示談金を要求するケース」です。警察庁の調べでは、交通事故の示談金を名目とした振り込め詐欺が最も多いそうです。

 

「車で人を轢いてケガをさせてしまった。このままだと逮捕されるので、示談金が必要なんだ」などと言ってきます。

 

このとき、救急車やパトカーのサイレンや被害者とされる人物の泣き声、現場の慌ただしい雰囲気の効果音などを事前に用意し、電話口で流すという事例も報告されています。

家族や親族の不安をあおり、早急にお金を振り込ませようと演出しているのです。

 

借金の返済を名目にする場合も複数パターンあり、自らが借金の返済に追われていると語ったり、「知人の借金の保証人になって、その知人が逃げてしまった」などと偽る場合もあります。

 

対処法としては、自分から先に子供や孫の名前を言わず、相手に名乗らせることが重要です。「オレだよ、オレ」と言われ「太郎か?」などと口走ってしまうと「そうだよ」と相手のペースに巻き込まれてしまいます。

 

特にお年寄りは、子供や孫などから電話がかかってくるのは年に1~2回程度であり、電話の声も聞き取りにくかったり、明確に声色を覚えていないため騙されやすい傾向にあります。

 

あらかじめリストなどを入手して、家族構成やそれぞれの名前などを調べている場合もあるので、「〇〇だけど・・・」と言われても決して鵜呑みにしてはいけません。

 

相手に携帯電話など本人しか知り得ない情報を聞き、本当に本人かどうかを確認する手段を決めておきましょう。「携帯電話が変わった」などと言い逃れたらあやしいと思った方が賢明です。

 

一旦、電話を切り、必ず本人やその家族などと連絡を取り、交通事故や借金等が本当に事実かどうかを確認し、事実確認が取れないなら絶対にお金を振り込んではいけません。

 

・警察官、弁護士、保険業者などを装い、仲介するふりをする手口

警察官、弁護士、保険業者、役所の職員、銀行員などを装って電話をかけてきて、お金を騙し取る事件が多発しています。

 

身内を装う手口と同様に、交通事故の示談金などを名目にする場合が多いのが特徴です。交通事故を起こしたと偽るのは、子供や孫、配偶者などで、パターンはふたつあります。

 

ひとつは単独犯によるもので、警察官、弁護士、保険業者などを装って犯行におよびます。もうひとつは近年増えてきている複数犯による犯行です。

 

典型例としては、まず警察官を装った人物が「息子さんが車で人を轢き、死亡させてしまいました」などと話した後、弁護士や保険会社の社員など別の人物を登場させ、「このままでは業務上過失致死で勾留されます。釈放するには示談金が必要です」と説明して、お金を要求します。

 

被害者がケガの場合には、被害者を語る人物が電話に出て被害を受けたと主張したり、息子を装った人物が電話に出て、慌てふためいた様を演じることもあります。

 

犯行グループはもっともらしいストーリーを用意して犯行におよび、役者のような演技をするため、詐欺がより現実味を帯びるのです。

 

対処法としては、本人を電話口に出すように要求し、本当に本人かどうかを確認します。本人が出ない場合には電話を切って、本人または家族などに連絡を取り、交通事故等の事実を確認することが先決です。

 

相手が警察官や弁護士を名乗っても、そのまま信じてはいけません。必ず相手が所属する警察署や法律事務所の名前や連絡先を聞き、一旦電話を切り、電話番号や所属などをネットや公的な機関で調べてからかけ直します。

 

大前提として覚えておきたいのが、急を要する示談金などはなく、「警察官は事故当事者に示談をすすめることはない」ということです。

また、弁護士や保険業者などについても当事者の家族に電話で示談金を要求することはないということです。

 

 

まとめ

長くなってしまいましたが、いかかでしょうか?

こちらに記載したのはあくまでも詐欺の基本パターンであり、これらがすべてでは決してないことを覚えておいてください。

 

また、いずれにせよ「お金を振り込むよう要求される」場合、どんなに真実味があっても、どんな状況であっても、自身で判断せず、必ず身元確認が確実に取れる人物と話し、焦ったりパニックになって行動しないように注意しましょう。

 

次回は、ここには書ききれなかった他の手口や発展型の振り込め詐欺の新手口などをご紹介します。

 

皆様の防犯対策のヒントになれば幸いです。社会から1つでも犯罪が減りますように。

 

 

〈出典・参考文献〉

著者:梅本正行

書名:新・防犯手帳

発行元:あ・うん

発行年:2005年

防犯手帳

 

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