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振り込め詐欺にご用心 || わかっていても騙される?②

発展型振り込め詐欺の新手口

詐欺の電話を受ける男性

こんにちは、防犯専門ブランドのarcana《アルカナ》情報局です。

このサイトでは防犯の第一人者である日本防犯学校 学長の梅本正行先生から学んだ「今日からできる命と財産の守り方」をお伝えしていきます。

 

連日、ニュースなどの報道で耳にする振り込め詐欺などの特殊詐欺ですが、「自分には関係がない」「知らない人に振り込むわけがない」「誰が騙されるの?」などと思っている人ほど詐欺師に狙われるとパニックになり振り込んでしまうというパターンがほとんどです。

 

そこで多様化する振り込め詐欺の手口を知り、いざという時のために普段から対策を立てておく必要があります。それではどのような被害実態があるのか、どのようにして財産を奪い取られるのかを前回の記事に引き続き見ていくことにしましょう。

 

身内の誘拐を装う手口

「子供を預かっている」などと身内の誘拐を装い、身代金を要求し騙し取ろうとする手口です。幸いにも未遂で終わっている事案が多いものの、犯人が要求する金額が高額なだけに注意が必要です。

 

「娘を誘拐した。3,000万円を用意しろ」

「警察に言うと娘を殺すぞ」

などと脅し、身代金を振り込むよう要求する。

 

娘を電話に出せと言うと、別の人間が娘を装って電話を代わり、泣きながら「お父さん、助けて」などともっともらしい声色で叫ぶ例もあります。

 

こういった電話がかかってきたら、まずは冷静に子供が今どこにいるかを考えます。そのうえで学校や関係各所に連絡を取り、誘拐されたかどうかの事実を確認します。事実が確認できないなら、すぐに警察に通報しましょう。

 

ヤクザなどを語り、身内のトラブルを装う手口

相手がヤクザなどを語り、子供など身内の人物とトラブルになっていることをエサに、お金を脅し取ろうとするケースがあります。

 

「お子さんが親分のベンツに衝突した。修理代を出してもらおうか」

「お子さんに貸した金が返ってこない。返せなければ、臓器を売るか、外国に売り飛ばすぞ」

などと電話口ですごみ、お金を要求します。

 

対処法としては、電話を切った後、本人や関係者に連絡を取り、ヤクザなどとトラブルの事実を確認します。事実の確認が取れない場合は、すぐに警察に通報するようにしましょう。

 

夫や子供などの痴漢行為を装う手口

東京都内で急増しているのが、夫や息子などが痴漢行為をしたと偽り、解決のためにお金を要求する手口です。

 

警察官や弁護士などを装って都内の主婦らに、「あなたの夫が痴漢で逮捕されました」と電話をかけ、「会社や上司に知られないためには解決を急ぐ必要がある」などと話し、示談金や保釈金などの名目でお金を振り込ませます。

 

痴漢は男性なら可能性として「あり得る」行為です。交通事故や誘拐などはよく考えればレアケースですが、痴漢と聞けば「もしかして・・・」と心理的に思ってもおかしくありません。そこに騙される引き金があります。

 

しかも、夫が痴漢で逮捕されたことが会社に報告されれば、家庭生活も立ち行かなくなります。妻としては、その事実は隠したい。よって早急に処理しようという気持ちが働くのです。

 

こういった電話に対しては、まず本人に連絡を取ることが大切です。連絡がつかなければ警察に通報しましょう。

 

発信者番号を偽装する手口

携帯電話はかかってきた相手の電話番号が表示されるのは当然のこととして、その機能を逆手に取った犯行が、発信者番号を偽装して「相手を信じ込ませる」手口です。

 

実際に起きた事件をふたつご紹介しましょう。

 

・岡山県に住む30代の主婦の携帯電話に、警察官を名乗る男から電話があり、夫が起こした交通事故の示談金を振り込むように言われました。

 

その後、再び主婦の携帯電話に“夫の携帯番号を発信元”として弁護士を名乗る男から電話があり、「ご主人の携帯電話は自分が預かっていて、連絡が取れない」と話しました。

 

この主婦は仕方なく数百万円を振り込んだのですが、その後、夫の事故が嘘だと判明しました。

さらに当時、夫の携帯電話にイタズラ電話が多数かかっていて、通話できない状態だったことがわかりました。

 

・和歌山県に住む20代の会社員男性の携帯電話に“男性の自宅の電話番号”が発信元として電話がかかってきました。

電話に出ると男の声で「どこからかけてるかわかるな。家族を人質に取っている。金を用意して振り込め」と指示してきました。

 

男性は仕事場から110番通報し、警察が家族の留守と無事を確認したため、事件は未遂に終わりました。男性には誰も自宅からは電話をかけていなかったのです。

 

これらふたつの事案以外にも、警察官を名乗る男から携帯に電話があり、その発信元が警察署の電話番号だったというケースもあります。

 

発信者番号の偽装は、海外の電話会社を経由して電話料金を安くする「コールバックサービス」で可能となります。犯人はこのサービスを利用し、犯行に及んだと推測されています。

 

携帯電話に表示された電話番号が、身内の携帯電話や自宅の番号だったりすると、たいていは疑いを抱くことはありません。しかし、表示された番号が正しくてもそれだけで信用せず、必ず電話をかけ直して事実を確認することを覚えておいてください。

 

まとめ

前回の記事に引き続き、たくさんの事例をご紹介しました。というのも、事例を知っておくだけで防げたであろう事件が非常に多いためです。

 

非常に多様化された特殊詐欺です。新型コロナ感染症関連の給付金や融資制度、物価高騰による補助金など時事ネタをもとにストーリーを組み立て、あの手この手でお金を騙し取ろうと犯行グループは日々進化しています。

 

「必ず事実確認をする」ということを忘れずに、安易に電話の指示に従わないようにして下さい。

 

皆様の防犯対策のヒントになれば幸いです。社会から1つでも犯罪が減りますように。

 

 

〈出典・参考文献〉

著者:梅本正行

書名:新・防犯手帳

発行元:あ・うん

発行年:2005年

防犯手帳

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