一戸建ての狙われるポイントを知ってますか？

こんにちは、防犯専門ブランドのarcana《アルカナ》情報局です。

このサイトでは防犯の第一人者である日本防犯学校 学長の梅本正行先生から学んだ「今日からできる命と財産の守り方」をお伝えしていきます。

 

家族や自分自身の命、財産を守るためには犯罪者から狙われるポイントを知り、適切に防犯対策をする必要があります。なんでもかんでもやみくもに防犯対策をしても犯罪のプロに対して抑止力にはなりません。

 

まずはどのようなスキを狙われるのか、犯罪者が情報収集するポイントを知っておきましょう。

 

 

【前回の記事はこちら】

一戸建ての家には危険がいっぱい①：敷地内にオープンガレージがあると危険

 

一戸建ての家には危険がいっぱい②：芝生はダメ！高い塀や植木がある家も危険

 

一戸建ての家には危険がいっぱい③：受験生がいる家庭は、泥棒のターゲットになりやすい

 

一戸建ての家には危険がいっぱい④：玄関のインターホンが、押し込み強盗を招く

 

使っていない部屋は侵入されやすい！網入りガラスもダメ

防犯対策を自分ではしっかりやっていると自信のある家が空き巣の被害に遭いました。ご夫婦で近くのショッピングセンターまでお買い物へ行っている数時間の間に起こった出来事です。

 

ご夫婦の寝室にあるタンスの引き出しから、金目の物がすべて持ち去られていました。

 

この家の奥さんは、銀行から１ヶ月分の生活費をまとめておろし、それを用途に応じて封筒に小分けし、引き出しにしまっておく習慣がありました。その現金と貴金属類などを持って行かれたのです。

 

侵入口は２階、すでに独立した娘さんが使っていた部屋の網入りガラスが入った高窓でした。防犯対策のために、補助錠が取り付けてあったそうです。また、女の子の部屋だから表通りに面していない方がいいという親御さんの配慮もあったようです。

 

現在、その部屋にはタンスにしまいきれないご夫婦の洋服やバッグ、通販で買ったまま使われていない運動器具などが雑然と置かれ、１ヶ月に１回ぐらいは換気をするものの、普段は閉めたままになっているということでした。

 

侵入口となった窓から裏庭をのぞくと、なんと真下に脚立が置いてあるのでした。そばにはスコップや芝刈り機、高枝切りバサミなどもあります。聞けば、週末に庭のお手入れをしたご主人がそのままにしていたそうです。

 

犯人はこの脚立を利用したのでした。裏の窓は、表からは死角になるので狙われやすいのです。脚立は犯人にとってまさにおあつらえ向きでした。

 

子供が独立した後にご夫婦２人で暮らす世帯は多く、高齢化社会が進む日本では今後も増える一方でしょう。その際、子供が使っていた部屋が空き部屋となり、多くがこの家のクローゼット代わりになります。

 

窓もカーテンも閉めっぱなし、場合によっては雨戸も閉めっぱなしにする場合が多いので、「空き部屋です」と教えているのと同じことになります。

 

使っていない部屋のガラス窓は破られても気づきにくいので、外から見てそこが空き部屋だと気づかせない配慮が必要です。なお、網入りガラスは、割れた場合に破片が飛散しないためのガラスであり、防犯用ではないことを付け加えておきます。

 

また、お財布や預金通帳などを引き出しにしまっておく人が多いようですが、泥棒が最初に物色するのは引き出しです。金目の物をしまった引き出しの前には、そう簡単に動かせない物を置きましょう。

 

 

まとめ

犯罪者はちょっとのスキを見逃してくれません。犯罪に巻き込まれてしまうと「あの時、施錠をきちんとしておけば・・・」「面倒がらずに片づけをしておくべきだった・・・」などと後悔しても後悔しきれないほど生活や人生を狂わされるものです。

 

どうか少しでも防犯対策の質を高め、安全に過ごせるよう工夫しましょう。

 

皆様の防犯対策のヒントになれば幸いです。社会から１つでも犯罪が減りますように。

 

【前回の記事はこちら】

一戸建ての家には危険がいっぱい①：敷地内にオープンガレージがあると危険

 

一戸建ての家には危険がいっぱい②：芝生はダメ！高い塀や植木がある家も危険

 

一戸建ての家には危険がいっぱい③：受験生がいる家庭は、泥棒のターゲットになりやすい

 

一戸建ての家には危険がいっぱい④：玄関のインターホンが、押し込み強盗を招く

 

 

〈出典・参考文献〉

著者：梅本正行

書名：泥棒はなぜ「公園に近い家」を狙うのか？

発行元：現代書林

発行年：2009年