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住宅侵入窃盗が多発する意外な立地とは?③

知っておくべき自宅周辺の環境と危険の関係性

住宅街

こんにちは、防犯専門ブランドのarcana《アルカナ》情報局です。

このサイトでは防犯の第一人者である日本防犯学校 学長の梅本正行先生から学んだ「今日からできる命と財産の守り方」をお伝えしていきます。

 

家族や自分自身の命、財産を守るためには犯罪者から狙われるポイントを知り、適切に防犯対策をする必要があります。なんでもかんでもやみくもに防犯対策をしても犯罪のプロに対して抑止力にはなりません。

 

まずはどのようなスキを狙われるのか、犯罪者が情報収集するポイントを知っておきましょう。

 

新興住宅地は危険がいっぱい!

「ニュータウン」とも呼ばれる新興住宅地は、中心市街地の近郊にあり、再開発や区画整理などで、洒落た一戸建てや集合住宅が造成された地域です。マイカーで立ち寄れるショッピングセンターやファミリーレストランがある所もあります。

 

新しくて平和なイメージのある街ですが、実は「平和を装っている地域」「泥棒に都合のいい街」です。理由はいくつもあります。

 

まず、新興住宅街は市街地に比べて昼間の人口密度が低い傾向があります。共働き世帯が多いからです。言い換えれば、昼間は留守の家が多いわけで、通りを歩いている人は少なく、人目も少ないというわけです。

 

つまり、その時間帯を狙った空き巣犯罪が発生する確率が高くなります。たいていはスーツにネクタイ姿でセールスマンを装って歩き回り、誰にも怪しまれず、そっと仕事を完了します。

 

次に、地域のコミュニティが確立されていないばかりか、確立しづらいという特性が挙げられます。大半が他の地域からばらばらに移住してきた若い人たちですから、お互いに無関心で干渉し合わない傾向が大きいのです。

 

住民同士の交流が少なく、顔見知りが少ないため、誰が「ご近所さん」なのかすらわかっていません。また、自治会があっても活動が活発でないばかりか、入ることを拒否する人も少なくありません。

 

それがなぜ犯罪につながるのかといえば、やはり「人の目の少なさ」「人に対しての無関心」です。すれ違った相手に、関心を向けないのです。

 

ニュータウンとは対照的な「下町」を考えてみてください。下町と呼ばれる地域は、二世代、三世代に渡って暮らし、人付き合いも町ぐるみです。ちょっと外へ出れば、じいちゃんばあちゃんがいて、昼間でも人が行き交い、お互いに声を掛け合っています。

 

見知らぬ人は注目されますから、犯罪者にとってはとても居心地の悪い場所です。新興住宅地は、このような下町の特性を備えていないのです。

新興住宅地

“できたばかりの街並み”にも問題があります。新しくできた地域には、交番が少ないこともポイントです。銀行や郵便局も少ないため、現金を家に置いておく人が多いことも特徴です。街灯が不十分な通りも多く、店舗が少ないため、就寝時刻を過ぎると真っ暗です。

 

造成が完了しないうちに売り出された新興住宅地の場合、さらに危険性が高まります。開発途上の街ではまだ街灯が少なく、夜になると街全体が暗くなります。

 

また、工事が多いため、住民が音に鈍感になるばかりか、工事車両に見える見知らぬ車があっても。作業服姿の知らない人間が歩いていても、怪しまれないという条件が揃っています。

 

数年前、都心から2時間ほどの所にある開発中の新興住宅地にマイホームを買った直後、泥棒に入られたという家族がいました。すぐ隣の区画には未入居の建売住宅が並び、道路整備が行われていた時期でした。

 

交通量が多いわけでもないのに、道路工事が深夜まで行われていました。被害に遭ったのは、その道路整備工事の終了直後のことでした。

工事

夜中の工事の音に悩まされていた日々が終わり、やっと寝不足から解放されたせいか、家族は2階の寝室でぐっすり寝入っていたそうです。連夜続いた工事のために、騒音に対しても鈍感になっていました。

 

夜中に忍び込まれたことには全く気づかず、翌朝、食事の支度に階下へ降りた奥さんが異変に気付いたのです。被害は、夫の財布の中の現金6万円、妻のバッグに入っていた現金2万円、そしてリビングルームの引き出しにしまっておいた銀行封筒の中の20万円でした。

 

銀行や郵便局、ATMのあるコンビニなどの金融機関がまだ近所になかったので、まとまった現金を手元に置いていたのです。

 

しかし、なによりも夫婦を震撼させたのは、キッチンにあるはずの包丁がベッド脇に落ちていたことでした。もし誰かが目を覚ましたなら、被害は現金だけでは済まなかったかもしれません。

 

その3ヶ月後、犯人は同じ町内の別の家に侵入して逮捕されました。犯人は近くで道路工事をしている20歳の男性でした。工事作業中に被害者宅を見張り、夜は11時までには家族が2階へ上がって1時間以内に消灯していることを知ったうえでの犯行でした。

 

浴室の面格子を外し、ガラスを割って侵入するという手口で、余罪もかなりあったそうです。

 

被害に遭った直後から妻は2人の子供を連れて実家へ戻り、夫は会社の近くのウィークリーマンションで暮らし始めました。せっかく買ったマイホームでしたが、近隣の家が全部建って、環境が整ってから戻ろうと考えたのです。

 

まとめ

犯罪者は我々が思っている以上に緻密に下見をして情報を収集し、綿密な計画を立てて、犯行に及びます。プロは絶対に場当たり的に侵入したりしません。つまり、どれだけ犯罪者に情報を与えないか、犯行を諦める防犯対策をしているかが非常に重要です。

 

どうか少しでも防犯対策の質を高め、安全に過ごせるよう工夫しましょう。

 

皆様の防犯対策のヒントになれば幸いです。社会から1つでも犯罪が減りますように。

 

 

〈出典・参考文献〉

著者:梅本正行

書名:泥棒はなぜ「公園に近い家」を狙うのか?

発行元:現代書林

発行年:2009年

泥棒はなぜ公園に近い家を狙うのか

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